おべんきょう日記

医師国家試験勉強メモ

急性腎不全の鑑別とFE(fractional excretion)

腎前性腎不全はただの脱水,腎性腎不全は尿細管異常で分泌ができない状態.

ある物質Xについて,尿細管機能を調べるにはFEを用いる.

FE=(尿中X濃度/血中X濃度)/(尿中クレアチニン濃度/血中クレアチニン濃度)

すなわち,Xのクリアランスをクレアチニンリアランスで割った比である.

クレアチニンは尿細管で再吸収されないわけなので,

FE<1ということは,Xが尿細管で再吸収されているということになる.

逆にFE>1のときは,Xが尿細管で分泌されている.

腎性腎不全では尿細管の濃縮能が低下しているので,FEは大きくなる.

よく用いられるNaでは,FENa<1なら腎前性,そうでないなら腎性と推測できる.